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日本のアニメ産業“ブラック化”で衰退の危機! 経産省が“生産革命”へ

日本のアニメ産業“ブラック化”で衰退の危機! 経産省が“生産革命”へ

 

■□記事抜粋:ITmedia□■

経済産業省がアニメ産業の生産性革命に乗り出した。海外に比べ、デジタル化に遅れた日本の制作工程をIT化するため、描画ソフトの共通規格を設ける。非効率的なアニメ制作の現場は“ブラック化”しており、アニメーターの待遇改善が大きな課題となっているからだ。動画作成に大量の人手がかかる労働集約的な産業構造を変化させ、アニメーターの待遇を改善できなければ、日本のアニメ業界は衰退し、作画技術を伸ばす中国や韓国などに“お家芸”のお株を奪われかねない。

2月20日、経産省の地下2階の講堂に約100人のアニメ業界の関係者が集まり、「アニメのデジタル制作導入ガイド報告会」が開かれた。大手制作会社のIT化の取り組み事例などが報告され、アニメーターの間で主流となっている5つの制作ソフトのデータ規格を統一することを確認。2月末に、共通規格の仕様を定めた最終報告書をまとめ、経産省に提出する予定だ。

アニメは基本的に、「原画」と呼ぶ絵の間に「動画」と呼ばれる中間の絵を大量に差し挟むことで、動いているようにみせる。動画作成にはフリーランスや新人などのアニメーターが参加。多重下請け構造の中、作画の品質を管理する作画監督からの指示は原画担当者や動画担当者などに順々に下ろされていく。その指示は、経産省担当者が「『髪の隙間から見える耳が重要だ』という人もいる」と打ち明けるように、作画監督ごとの細かいこだわりがある。

こうした細々した指示による制作工程は指示書を添付したカット袋という紙袋を使って管理されている。監督から指示を受けた原画担当者が印刷した原画を袋に入れ、動画担当者に渡す。動画担当者は監督の指示をもとに動画を作成し、実物を袋に入れて監督に差し戻すという具合だ。「制作会社がアニメーターを直接訪問して動画を回収している」というアナログ手法が残っている。作画ソフトごとに異なっていたデータ規格を統一することで、パソコン上でやりとりできるようにし、生産性の効率化につなげる。

日本のアニメは「千と千尋の神隠し」や「もののけ姫」をはじめとしたスタジオジブリの作品のほか、マンガを原作にしたものなど、海外での人気が根強い。各国で開催されるイベントには数十万人が訪れており、平成28年に公開されたアニメ映画「君の名は」の世界興行収入が3億5500万ドル(約380億円)に達するなど、ビジネスチャンスが広がっている。

日本動画協会によると、消費額を推定した「アニメ産業」市場は28年に2兆円の大台を突破。一方、全国に約600社あるアニメ制作会社の売上合計を推計した「アニメ業界」の市場規模は約2300億円にとどまる。経産省は「アニメは芸術品と同じで、人気作品にしか値段がつかず、無名のアニメーターにお金が回らないのが一因」と指摘する。「品質を重視する職人かたぎのアニメ業界とは対極的かもしれないが、効率化を支援し、少しでももうける産業にしていきたい」という。

日本アニメは独自に進化した2次元の表現方法に強みを持つ。動画を細かくつなげば滑らかな動きになり、省略すれば、一瞬で大きく動いたようにみえて、スピード感が強調される。こうしたノウハウは職人の世界の中でアナログ手法で積み上げられ、守られてきた。一方、欧米のアニメで主流になっている3D(3次元)CG(コンピューターグラフィックス)のプログラマーがゲーム業界などからも引き合いがあることで、好待遇で迎えられるのに対し、日本のアニメーターは閉じられた業界で疲弊している。

日本のアニメ業界はテレビ局の制作費削減などのあおりを受けて、さらに苦境に立たされている。人手がかかる動画作成を中国や韓国に外注することでアニメ制作を続けている。

この結果、動画作成に携わった中国、韓国のアニメーターはめきめきと技術を向上させている。アニメの制作現場を見直し、生産効率とアニメーターの待遇改善が急務だ。

 

 

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情報源: ITmedia

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